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私がこれを書くことが適切かはわからないけれど,なるべくちゃんと覚えていたいので書かせていただきます。
「訃報は最初に連絡をを受けた人が知らせるもの」という意味も含めて。

友達の旦那様が亡くなりました。

友達(N)は私と中学からの付き合いで可愛くて面白くて私をコケにしてくるオタク仲間です。
彼女の旦那様は優しく穏やかで彼女と息子を本当に大切にしていて,そしてやっぱりオタクでした。

朝,母の喪服のワンピースに上は自前の黒いジャケットという急ごしらえの喪服で家を出る。
友人Mと合流。
Mは前日のお通夜にも参加していたこともあって,少し疲れの色が見えた。
「葬式前のランチ」ってすごい不自然な言葉だなぁって話をしながらランチ。

Mの車で会場に向かう途中,明るい空に一筋の稲光が走る。と同時に前が見えないほどの雨。

会場に到着すると入口でNが参列者に挨拶をしていた。
元々小柄で華奢だったけど明らかに痩せていた。



M「あいにくの天気だね」

N「あの人らしいよ。雨と雷が好きだったから」

スルメ「棺,何入れた?ガンプラ?」

N「ガンプラはプラスチックだから駄目だった。箱は入れたけど。あと,ザク豆腐と今月号のホビージャパン。まだ読んでなかったから」

Nが他の参列者のところに挨拶に行ってしまうとMと2人で途端に所在ない気持ちになるも,Nの親戚の女の子がNの息子Y君を抱いているのを見て空気が和む。子はかすがいってこういうことか。違うか。

式の開始近くなって,司会の女の人が「故人の生い立ち」を語り始める。
「…趣味は幅広く…ガンダムが特にお好きで…棺にもガンダムが…」葬式でこんなにガンダムって言ってるの初めて聞いた。

弔辞はNの旦那様の高校の先輩。
直接の知り合いではないけれど,地元の同人誌イベントに出ていた頃に何度も顔を見かけたことがある人だった。

「お聞き苦しいところもあるかとは思いますが,故人の意向に沿って『銀河英雄伝』の台詞にのっとって弔辞を述べさせていただきます…」

銀河英雄伝をちゃんと見ておくべきだったと後悔した。

弔辞も終わりかと思ったところで「全員起立!」の掛け声と共に友人であろう一同が立ち上がって敬礼した。
その敬礼してる姿で,彼がどんなに友人たちにも愛されていたのかわかって涙が出た。
私は多分,この敬礼を一生忘れないと思う。

Mは途中で泣き出してしまったY君をあやしに席を離れていた。

式が終わり,Nと親族たちがばたばたしている間もMがY君をあやしていた。
お母さんのように見えるなぁと思っていたら案の定,参列者や式場の人に「何歳?」とか訊かれまくったようだった。

親族控室に飾られた写真にY君が手を伸ばしてガタリと揺れた。

「だめ,だめよー」

そういってY君をなだめるMの横で子守の才能のない私はぼんやりとしていた。
Y君は今年が初節句だった。

Nは1か月ほど前に「せめて初節句まで持ちこたえて欲しい」という話をしていた。

震えた声でNから電話があったのは5月5日の朝だった。



色んなことを考えだすときりがなくて,ここ数日気持ちを持て余していたのだけど自分が出来ることは忘れないことと生きていくことしかないんだなぁと思ったりしました。

どんなに頑張っても急に目の前が真っ暗になることはあるみたいだ。
だけど彼の歩いてきた道にはきらきら光る星がたくさん落ちていて,それがNを,Y君を,そして私までも照らしてくれている。

彼の人生に乾杯!
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